2025.04.08 2025.12.07

【浜松】クレイジーブル（CRAZY BULL）ブーツの色抜き染め直し・オールソール交換｜傷と色あせの修復事例

Ellgon

こんにちは！
浜松市で革靴や革製品の修理を行っております、靴工房Ellgonの園田です。
（浜松、磐田、袋井の修理はお任せください）
（県外でもご相談ください）

今回は、メキシコのブーツブランド「CRAZY BULL（クレイジーブル）」のサイドゴアブーツ修理事例をご紹介します。

長年愛用されてきたブーツには、その人の歴史や思い出が詰まっています。でも、履けば履くほど「色あせ」や「深い傷」は避けられませんよね。

「クリームを塗っても、なかなか色が戻らない…」「傷が深すぎて、もう隠しきれない…」

そんな時こそ、プロの出番です。
今回は単なる補色ではなく、「一度色を抜いてから染め直す」という本格的な工程で、このブーツを蘇らせました！

ご覧の通り、アッパー（革部分）には深いシワと擦れ傷が目立ち、革本来のツヤも完全に失われてしまっています。黒色が退色して、全体的にグレーっぽく疲れた印象になっていました。

また、アウトソール（靴底）も限界まですり減り、特につま先部分は革の層が見えるほど摩耗している状態。このままでは履き続けるのが難しい状況ですが、まだまだ可能性は残っています！

園田の手にかかれば、こうなります！

今回一番のポイントは、「色抜き（クリーニング）＆再染色」です。
古いクリームや汚れ、落ちかけた色を薬剤で一度きれいに抜き取り（スッピンの状態に戻し）、そこから改めて黒の染料を浸透させました。上塗りするだけでは出せない、「革の奥から湧き上がるような深い黒」が蘇りました✨

さらに、ボロボロだった靴底は、オリジナルより耐久性のあるラバーソールへ「オールソール交換」。つま先の削れもしっかり補修し、最後に鏡面磨きを施して、新品以上の色気あるブーツに仕上がりました。

「もうダメかも…」と思った靴も、手をかければ必ず応えてくれます。特に今回のような「染め直し」は、劇的に見た目が変わるのでおすすめのメニューです。

あなたの大切な一足も、ぜひ一度お見せください。職人の技で、再び歩き出せる靴に蘇らせます！

CRAZY BULL（クレイジーブル）

発祥国: メキシコ
ブランドの発祥年: 詳細不明（メキシコのブーツ産業の歴史は古く、多くのファクトリーブランドが存在します）

「ブーツの聖地」が生んだ実力派
メキシコは、実はアメリカと並ぶウエスタンブーツの世界的な生産地です。特にレオン地区などは「靴の街」として有名。CRAZY BULLもその技術を受け継ぎ、本格的なグッドイヤーウェルト製法（頑丈でソール交換ができる作り）で仕立てられています。名前はファンキーですが、作りは非常に真面目で堅牢なブーツです。
色気のある「ラテンのシルエット」
アメリカのワークブーツ（レッドウィングなど）が「丸くてゴツい」のに対し、メキシコ製のブーツは「つま先が鋭く、ヒールが高い」のが特徴。履くだけで背筋が伸びるような、独特の色気（セクシーさ）があります。「みんなと同じブーツは飽きた」という古着好きのお洒落さん達から、密かに熱い支持を受けているブランドです。